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30代で仕事を選ぶ視点

一度看護師の仕事を離れていた私は、今までホスピスで培って来た経験を活かせるように、ターミナルケアをすることができる訪問看護ステーションで働くことを復職する上での条件として挙げていました。
今は希望通り、診療所のある訪問看護ステーションに勤めていますが、ここに就職するまでにどうしても譲れなかったことが2つあります。

 

その内の1つは1日に訪問する件数です。
前に勤めていた訪問看護ステーションの場合は、1日あたり7件を訪問するようになっていました。
1人で7人を担当するのはとても大変で、1人1人に対して十分に対応できていなかったことが気になっていたので、以前の訪問看護ステーションよりも訪問件数が少なめで、1人1人としっかりと向き合える職場を条件にしていました。 

 

次に2つ目に譲れなかったことは、医療機関があることです。
以前勤めていたところは総合病院が付属されていたので、研究も非常に大変で、体力的に限界を感じていました。
しかし、介護系や独立系などと比べて、最新の医療に関する情報を手に入れやすいので、医療機関が付属されているところは譲れませんでした。
そして在宅医療に力を入れている診療所が付属の現在の訪問看護ステーションを選ぶに至りました。

 

20代の時の自分は、とにかくやりたいことがあれば、その思いだけで飛び込んでいけました。
しかし、30代にもなると、体力面にも自信がなくなってきて、実際に体調を崩してしまったこともあったので、自分の体力の限界をちゃんと把握しなくてはまともに仕事をすることができないと感じたのです。
もちろん、自分がやりたいと思う仕事を選ぶ事も大切なことですが、自分の体力面もしっかりと考慮した上で仕事を選ぶようになってきました。

仕事から離れて見えること

実は以前の看護師の仕事を辞めてから、半年間の間、看護師の仕事を離れていたのです。
初めの1ヶ月は気ままに旅行などをして過ごしていたのですが、看護師をしていた頃の疲労が遅れて出て来たのか、3ヶ月を経過した頃に、突然体調を崩してしまいました。
検査の結果を聞いた時は、すい臓がんかもしれないとのことで、自分は近いうちに死んでしまうのかもと思ってとても衝撃を受けました。
私は健康面にはとても自信があったので、これほどまでに酷く体調を崩した経験もなく、しかもすい臓がんの疑いということもあって、もう終わりだと真剣に感じたのです。

 

これまで自分は看護師の立場であったのに、今度は患者として過ごす事になったのですが、意外にもこの日々は自分にとってとても大切な日々となりました。
今まで看護師として、患者さんの思っていることになるべく気持ちを傾けようと思って接していましたが、それは十分ではなかったことに気付いたのです。
患者さんが思っていることを聞く事も多かったのですが、果たして私がこんなに深い話を聞いてもいいものだろうかと思う時もあったのです。
しかし、今回患者の立場になることで、死期が近付いているからこそ、自分の気持ちを分かってもらいたい、
聞いてもらいたいと思う気持ちが痛い程わかったのです。
この経験を通じて、前よりも患者さんが何を感じ、何を求めているのかを理解できるようになったのです。
私にはやはり、看護師の仕事しかないと強く感じました。

 

とはいえ、しばらくの間は検査があったので、派遣看護師として働き、訪問看護の入浴補助やデイケアにあたっていました。
そして検査の結果、異常が見つからなかったので、フルタイムの仕事に戻ったのです。

立ち止まって考えることの大切さ

今は明確な目標を持ちながら、毎日を生き生きと過ごすことができていますが、以前の仕事を辞めた時は、明るい気持ちには慣れませんでした。

 

退職した時には、もう二度と看護師にはならないと思っていました。
看護師の仕事を始めてから、その時11年が経っていました。それまでずっと走り続けてきたのですが、突然、このままで良いのだろうかという気持ちになったのです。
様々な患者さんと接し、色々な人生観に触れるうちに、自分の人生を考え直したいと思うようになりました。
きっと患者さんたちの話を聞いている内に自分のことを知らず知らず振り返るようになっていたからなんでしょうね。

 

総合病院で働いていた時は、業務を毎日こなすことはもちろん、開催される勉強会や研修には必ず参加していましたし、ボランティアにも参加したりしてとても多忙な日々を過ごしていました。
もちろん、そのままのスタンスで走り続けていくこともできましたが、ふと立ち止まって考えた時に、これからの人生を考えるべきなのではと強く感じたのです。

 

今思うと、そう感じた時に立ち止まってしっかり考える機会を持てたことはとても良かったです。
自分を静かに振り返って、今まで出会った患者さんや色々な人の気持ちも考えることができましたので。そのおかげで、私の天職はやはり看護師なんだと思えるようになったのもありがたかったです。

 

最近は、固執したり、しがみついていることはイコール頑張っているということとは言えないと気付きました。
何か心に引っかかりを感じたら、一度立ち止まって考えてみたら良いのです。
ブランクが空く事を恐れずに、しっかりと自分の心に問うことで、大切なことに気付く事ができるのかもしれません。


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